そうした中で域内諸国は希少疾患がもたらす新旧様々な問題に直面している。医療・社会制度改革を通じた問題への対応が進んでいるものの、依然として効果的対策の模索が続く分野も多い。
ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)がCSL ベーリングの協賛の下で作成した本報告書では、アジア太平洋地域5 カ国が希少疾患の分野で直面する課題と対応、診療体制の改革に向けた取り組みについて検証する。本報告書の作成に当たっては、医療関係者500名以上を対象としたアンケート調査、学術機関・医療機関・政府関係者・エキスパート患者16名に対する聞き取り調査、そして詳細にわたるデスクリサーチが実施された。
本報告書の作成にあたり、ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)はアジア太平洋地域5 カ国の医療関係者503名を対象とするアンケート調査を2019 年11 〜12 月にかけて実施した。その目的は、希少疾患の認知レベルを理解し、各国政府が直面する課題を検証することだ。調査対象者の内訳は、専門医172 名、一般開業医229 名、看護師40 名、薬剤師62 名(いずれも現職)。国別の内訳は、オーストラリア103 名、中国100 名、日本100 名、韓国100 名、台湾100 名となっている。
また今回の調査では、医療者・患者団体関係者16 名を対象として、詳細にわたる聞き取り調査も実施した。ご協力をいただいた下記の皆様(アルファベット順に掲載・敬称略)には、この場を借りて御礼申し上げます:
- 国立研究開発法人 日本医療研究開発機構プログラムオフィサー 足立剛也
- 韓国国立生物医学医療センター希少疾患部門 Younjhin Ahn
- クイーンズランド工科大学eResearch 学部 ディレクターAPEC 希少疾患ネットワーク 議長Matthew Bellgard
- 西オーストラリア遺伝子検査サービスセンター未診断疾患プログラム担当ディレクターGareth Baynam
- 香港中文大学 準教授 Dong Dong
- シドニー大学小児科学・児童健康学担当教授Elizabeth Elliott
- 中国希少疾患協会 創立者 Kevin Huang
- アジア太平洋希少疾患連合理事長 Ritu Jain
- 千葉大学医学部附属病院脳神経内科 准教授 三澤園子
- 特定非営利活動法人 ASrid理事 西村由希子
- 台湾希少疾患基金共同創立者 Min-Chieh Tseng
- Rainbow Across Borders議長 Gregory Vijayendran
- Rare Cancers Australia理事長 Richard Vines
- 台中栄民総医院希少疾患・血友病センター ディレクターJiaan-Der Wang
- 疾病挑戦基金 事務局長 Yi'ou Wang
- 台湾健康増進部 事務次長 Chao-Chun Wu
本調査プロジェクトはCSL ベーリングの協賛の下で実施された。報告書の執筆はPaul Kielstra、編集はEIU のJesse Quigley Jones が担当している。
Full reports:
Snapshots:
Australia | China | Japan | Korea | Taiwan
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